最近頻度よく診る糸状菌症のお話 2014年10月

2020年6月22日追記

下記は2014年10月に書かれた、猫の糸状菌のブログです。
HP更新により、糸状菌症の写真が消失してしまいましたが、現在「猫の糸状菌症」についてページを書いています。
最新の皮膚糸状菌のページ↓↓↓
https://animal-kyoto.jp/blog/dermatophytosis/

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こんばんは。 動物病院 京都 院長の園田 祐三です。 最近はめっきり寒くなり、人間も動物も体調を崩さないように気をつけなければいけませんね。 さて、今回の症例は、皮膚病の症例です。 最近、当院の近隣地域では、猫さんを中心に、糸状菌症(カビの一種)が流行っているのか、今までより頻度高く、糸状菌症を診断・治療しているので、写真を載せたいと思います。

下の写真は、2-3ヶ月齢くらいの こねこさんの 尻尾とお耳です。 保護されたときから、尻尾の脱毛および耳がかさかさしているとのことでした。 簡単な顕微鏡検査で、糸状菌(カビの一種)が検出されました。通常皮膚にはマラセチアというカビがいますが、そういったカビとは少し形が異なり、膜を覆っているような姿をしています。

検査では、顕微鏡検査だけで診断がつきました。 当院で行った治療は、 ①抗真菌剤の投与(ネコさんが飲みやすいようなシロップにして) ②抗真菌シャンプーでの薬浴 です。 

糸状菌症の場合、罹患しているワンちゃん、ネコちゃんがほとんど気にしていない・痒がらないことも多いです。 したがって、治療成果としては、脱毛が改善し、発毛してくるかどうかや、痂皮がむけて、皮膚がきれいになってくるかなどに注目し、経過を観察していきます。 治療後3週間ほどすると、毛も生えてきて、しっぽはきれいに生えそろってきています。


糸状菌症は、最近非常によく診る病気(当地域で流行している??)ですが、長引く病気ではありません。 ほとんどの場合が、3週間から1ヶ月くらいの投薬により、発毛し皮膚が良化します。 アレルギーや犬アトピー性皮膚炎といった病気と比べると、上記の期間だけお薬を飲ませて、良くなれば、それ以降は飲ませる必要なく治療終了とすることができる病気です。 外にでる猫さんの場合は、再び外でもらってきて感染してしまうこともありますが、外から来て、現在は家の中でしか飼っていない猫さんの場合は再発することはほとんどない病気です。ワンちゃんの場合は、散歩に出る場合は、よく伝染する可能性があります。

また、注意しなければいけないのは、糸状菌症は、人獣共通感染症の分類に含まれ、ワンちゃんやネコちゃんの皮膚から、人間の皮膚に伝染します。人間側の症状とすると、糸状菌症を患っている動物さんを抱っこしていたり、手でナデナデしていると、その部分に、白い輪っかのような、あるいは赤い皮膚炎が出ることがあります。そういった場合は、お飼いの動物さんを治していくと同時に、人間の皮膚科を受診する必要があります。 動物から人間に伝染しないようにするためには、人間側が、しっかりと手洗い消毒をし、清潔を保つことが重要です。 お飼いのワンちゃん猫ちゃんに似たような症状がある場合は、1度ご受診下さい。

動物病院 京都

075-465-3330

皮膚科:院長 園田 祐三

    獣医師 坂口 邦彦
(2014年当時)