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毛が生えてきたお話 Part2 2016年4月更新

2016.04.25

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こんにちは。
動物病院 京都 院長の園田 祐三です。

最近、ダックスさんで毛が生えてきたお話を、HPに載せさせてもらったのですが↓↓

http://www.animal-kyoto.jp/popular_illness/10533.html

今回、まったく別のわんちゃんで、永らく毛が生えずに、同じようにきれいに毛が生えてきたトイプードルさんを紹介します。

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今回、お話するトイプードルさんは、2歳すぎの男の子です。
「痒みや赤みはないのだが、両方の脇腹がきれいさっぱり脱毛している」ということでご来院されました。
1ヶ月半に1回はシャンプーをしているとのことで、皮膚には塗り薬をぬっているということをお伝え聞きました。

下の写真は、当院初診時の際の、写真です。
たしかに、両脇腹は、産毛のような細い毛がごくわずかに観察されるだけで、ほぼ脱毛しています。また、飼い主様がおっしゃられるように、赤みなどはみられず、脱毛している辺縁に、カサカサとした皮膚が多量についているのが特徴でした。

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今回の、皮膚病の印象として
皮膚の触り心地や見た目がかなり薄く弱そうに感じたことや、血管が明確に浮き出ていたこと、また脱毛境界部位に痂皮の付着が認められたこと、さらに発疹がほとんどなく、赤みもなく、痒みも無いことから、皮膚が全体的に弱っていると感じ、まず皮膚を少し取り出してと考えるより先に治療を優先することにしました。

皮膚の一般的な検査を実施すると、とくに細菌やマラセチアというカビ、また疥癬などの寄生虫などは検出されませんでした。

仮の診断として、もともとの皮膚の脆弱さに加え、外用ステロイドなどの塗布剤の影響などを考えました。

治療方針は、
・京都では当院のみ導入している特殊なメディカルウォッシュ(㈱三菱クリンスイ)での薬浴を定期的に実施(当院のメディカルウォッシュは皮膚の血行を大幅に改善し、血行障害のある場合は、毛が生えたり痒みがマシになったりする効果があります)

・血行障害のお薬2種類

・外用塗布剤の使用の一時中止

で決定しました。
前回のダックスさんでもそうでしたが、ステロイドやシクロスポリンなどの免疫抑制剤や抗生剤などは一切使用しない方向で治療することとしました。

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今回は、皮膚を病理検査に出していないため、探り探りの治療で、治療効果が出るかを慎重に確認しながらの経過でした。
3週目の写真を下にお示しします。写真では分かりにくいですが、わずかな発毛を認めます。しかし、劇的ではありません。

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さらに、1ヶ月たった計7週目の写真です。
この頃より、いつもメディカルウォッシュを担当している、看護師から、「先生、毛が生えてきました!!」という報告があり、喜んで見に行った写真です。

また、特徴としてメディカルウォッシュ後に、「先生、メディカルウォッシュをするとやや赤黒くなるのですが大丈夫ですか」と言われ、見てみるとたしかに皮膚が赤く黒くなっており、さらに拡大してみると、毛包の周囲が黒くなっている様子で、永田先生のお話でも、発毛する兆しとして、黒くなることがあるとご教授あり、良い徴候と判断して、さらに治療を続行しました。

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良い徴候と考えて、継続治療をしてさらに3週間たった、10週目でかなり発毛が認められるようになりました!!

もともとの毛質とは若干異なる毛ですが、手で引っ張っても脱毛することのないしっかりとした毛です。

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経過順に写真をのせます。

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同じ部位の 初診時と現在の拡大比較写真です。

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長いこと、生えてこなかったことを考えると、2ヶ月ほどで、発毛が明確に認められ、順調な経過です。

いまかなり生えている最中なので、これからさらに1-2ヶ月するとより発毛が認められるのではと考えています。

今回、皮膚の病理検査を実施はしませんでしたが、当院の特殊なメディカルウォッシュおよび血管障害治療薬にて、良好な結果が得られた症例を紹介致しました。

慢性的にお悩みの皮膚は、主に院長園田が診察させていただいております。ご希望の方は、院長園田が休診日の水曜日木曜日以外でのご来院をお願い致します。なお、急性の皮膚炎、あるいはその他、一般皮膚科は、どの獣医師でも診察させていただいておりますので、お困りの際は、いつでもご来院ください。

動物病院 京都
獣医皮膚科学会 所属
院長 園田 祐三

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