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犬アトピー性皮膚炎 2016年9月

2016.09.13

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こんにちは。 動物病院 京都 院長 園田 祐三です。 今年は、台風が何度も通過し、不安定な夏の終わりでした。最近では、朝晩は寒いくらいになってきましたね。 この季節の変わり目は、わんちゃんねこちゃんが体調の崩しやすい時期です。皮膚の不調や、下痢嘔吐など消化器系の不調、咳くしゃみなど呼吸器循環器なども症状としてでてくることがあります。 さて、当院では、外科、整形外科、内科全般など多岐にわたり毎日診療をしておりますが、皮膚科にも非常に力を入れて診察をしております。 これまでは、おもに脱毛症が、画像としてもわかりやすく説明させて頂いておりましたが、今回は典型的な痒みを呈する犬アトピー性皮膚炎の、柴犬さんを紹介します。

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犬アトピー性皮膚炎の症状は、まず皮膚の痒みです。初期の場合は、痒み以外の症状がでないこともあります。つまり、皮膚の赤みなどが無いにもかかわらず、痒いということがあります。しかし、月日がたつにつれ、眼の周り、口の周り、耳、四肢などを中心に、赤みなどがでて、毛も抜けてしまうということが多いです。
犬アトピー性皮膚炎は、特に柴犬など日本系のわんちゃんでの発生が非常に多いです。状況により、トイプードルなど他純血種などで認められることがあります。

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今回、写真をお伝えするのは、柴犬さんの3歳、女の子です。主訴は、夜も眠れない痒みが、顔周りなどを中心にあるということでした。
次にお見せするのが、眼の周りや口の周りの写真です。
よく見ると、眼の周りが赤くなったり脱毛したり、口の周りの毛が薄くなったりしているところがあります。

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犬アトピー性皮膚炎を診断するためには、一般的な皮膚検査などで細菌やカビなどの関与を否定し、また時に動物専用のアレルギー検査(IgE検査etc)を血液検査にて実施し、また各種ホルモンなどの影響で脱毛しているのではないことの裏付けを、検査にてチェックしていきます。
今回は、皮膚検査では、特に大きな異常は出ず、IgE検査でたくさんの項目に異常値が出ました。以下がその結果です。
上から、ハウスダストの1種であるコナヒョウヒダニへの反応を筆頭に、巷に生えている雑草などにもかなりの反応が認められます。

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上記のIgE検査は、通常の血液検査に比べると、やや高額ですが、今回のように有意義な検査結果が出ることも多く、有用な検査です。これだけで犬アトピー性皮膚炎とすることはなく、現在の症状、今までの症状、犬種、痒みや赤みなど皮膚の症状がでている部位など総合的にみて、診断していきます。

今回は、その他の皮膚検査で異常を認めず、その他血液検査においても、異常を認めなかったため、初診時にCADと仮診断し、治療を開始しました。当院では、脱ステロイドを目指しているので、ステロイドを極力使用しない投薬にて、主に内服治療を中心に実施しました。

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他の部位にも、症状があったのですが、割愛して、典型的に症状が出る部位を中心に比較してみましょう。

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左が治療前、右が治療後(2週間後)です。
続いて、口の周りの比較です。飼い主様は当初、眼の周りおよび口の周りが脱毛していることや赤みがあることへの認識はあまりありませんでした。

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上記も左が治療前、右が治療後です。
口の周りについても明らかな発毛を認めます。

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内服薬の投薬にて、夜もぐっすり眠れるようになり、起きている時間の動きがすごく活発になったということで、飼い主様も喜ばれていました。

今回は、仮診断名として犬アトピー性皮膚炎、その治療を実施して、良好な治療結果がでて、本診断名も犬アトピー性皮膚炎としました。

まだ比較的若い柴犬さんの場合、今回は6,7月からの発症でしたが、来年再来年と月日を経るごとに、その時期が4,5月などへと早くなることや、そのとき症状がでたときに、今回でた症状よりきつくなったりすることが予想されます。

そのため、早期に予防的に治療を実施することもあります。
今回は、幸い、さらに赤みや脱毛が広がる前にご紹介にてご来院頂いたので、非常に短期間で治療の成果をあげることができました。
慢性的な痒み、脱毛など皮膚の症状でお困りの場合は、特に難治性の場合、院長園田が診察させて頂きます。急性な皮膚病や、よく起きる皮膚病の場合は、全獣医師が診察させていただきます。
今回は皮膚の紹介でしたが、骨折、前十字靭帯断裂などの整形外科、糖尿病などのホルモン疾患、内科疾患、腫瘍疾患など多岐にわたり日々診察しております。
京都で、お困りのことがあれば、いつでもお声おかけください。

動物病院 京都
院長 園田 祐三

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