皮膚がかゆい ~脂漏性皮膚炎の1例~ 2020年8月

こんにちは。
動物病院京都 院長の坂口邦彦です。

長く続いた梅雨も空けて、暑い日々が続きますね。
お家の中にいても急に熱中症になる可能性がありますので、水分補給を欠かさず体調を崩さないようにお気をつけ下さい。

毎年のことですが、気温・湿度の高い時期はわんちゃんの皮膚病が悪化してくることが多くなってきます。今日は脂漏性皮膚炎の症例を紹介します。

脂漏性皮膚炎は、強いかゆみや赤み、べたべたと全身が脂っぽくなるのが特徴です。
下の写真は初診時の様子です。
首周りの皮膚は毛は抜け、皮膚はゴワゴワとした状態でした。
背中や足にも脱毛や赤みが見られており、毛や体の皮膚はかなり脂っぽくなっていました。
見るだけでもかゆくてつらそうな状態ですね。

 

初診時

 

この子は、自宅での薬浴と外用ステロイド剤を塗るのを飼い主様に頑張ってもらいました。
すると治療開始から1ヶ月後にはゴワゴワとした皮膚はやわらかい皮膚に戻り、毛も生えてきてくれました!
痒そうな様子もかなりおさまってくれてます。
3ヶ月たつと、 ほぼ元通りにまで改善!!

1ヶ月後

  

 

3ヶ月後

 

原因: 
遺伝的な問題やホルモン分泌の異常から過剰に皮脂が分泌され、脂をエサにするマラセチア(酵母菌、カビの一種)が増殖することで皮膚に炎症が発生
よく起こる犬種は、シーズー・ダックスフンド・プードル・マルチーズ・チワワなど

治療: 
薬用シャンプーで良く洗ってあげたり、外用のステロイド剤を用います。
重症の場合は内服剤も用いて治療していきます。

 

皮膚病を直していくには正しい診断と治療、そして飼い主さまの協力が必要です。
皮膚病は完治させるのが難しいこともありますが、決して治らないわけではありません。
すべての症例で、今回のようにうまく治療が進むというわけではありませんが、適切な検査とそれに基づく診断、さらに適切な治療を最後までしっかりとやり遂げることで皮膚は良くなります。
きれいな元の皮膚を取り戻すために、諦めずに立ち向かってあげてくださいね!

 

動物病院京都
院長 坂口邦彦