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予防・去勢・避妊

予防・去勢・避妊の概要・当院の姿勢

動物病院 京都では予防・避妊・去勢について以下6つの処置メニューを用意しております。

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各疾患詳細(疾患予防ワクチン)

1. 狂犬病予防ワクチン接種

① 対象

犬(海外渡航予定がある場合は猫も対象です)

② 開始時期

90日齢以降

③ 接種間隔

最初に受けた狂犬病ワクチンから1年ごとに年1回

④ 予防対象

狂犬病ウイルス

⑤ 接種方法

皮下注射(主に臀部 1cc)

⑥ 目的

狂犬病の国内発生阻止

⑦ リスク

日本ではここ50年は未発生ですが、諸外国での発生は依然あるため容易に国内への侵入・蔓延が起こりうる状況です。狂犬病はすべての哺乳動物に感染する病気で、発症した場合ほぼ100%が死に至る危険な感染症です。 ※日本で接種が法律で義務付けられているワクチンであり、初回の接種の際、市町村への登録を実施します。

2. 犬の各種ウィルス対策のための混合ワクチン接種

① 対象

② 開始時期

生後6~8週齢以降

③ 接種間隔

初年度は1ヶ月ごとに2回~3回接種、次年度以降は1年ごとに年1回接種

④ 予防対象

ジステンパーウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、パルボウイルス、レプトスピラ、コロナウイルス ※ワクチンの種類によって含まれるウイルスが若干異なります。

⑤ 接種方法

皮下注射(臀部に1cc)

⑥ 目的

上記のウイルスや細菌によって起こる病気の予防 ※当院では数パターン(2, 3, 5, 7, 9, 11種)の混合ワクチンを常時取り扱っており、ワンちゃんの生活環境・散歩範囲を詳しく伺った上で、必要十分な種類の混合ワクチンを選択し、処方しております。従いまして、ほとんど室内飼育といった場合は少ない種類の処方、活発的に広い範囲を散歩する場合は多い種類の処方といったようになります。

⑦ リスク

感染すると神経症状や重篤な肝炎、激しい下痢などを引き起こすため最悪の場合死に至る可能性があります。 ※過去にワクチン接種後に体調を崩した方(ショック症状、目の周囲が腫れるアレルギー反応など)ワクチン接種に不安がある場合、ワクチンの効果判定(血液抗体検査)を行い接種について相談することもことも可能です。

3. 猫の各種ウィルス対策のための混合ワクチン接種

① 対象

② 開始時期

生後6~8週齢以降

③ 接種間隔

初年度は1ヶ月ごとに2回、次年度以降は1年ごとに年1回接種

④ 予防対象

ヘルペスウイルス、カリシウイルス、パルボウイルス(5種ではクラミジア、猫白血病ウイルスが追加)

⑤ 接種方法

皮下注射(主に後肢に1cc)

⑥ 目的

ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルス感染症、猫汎血球減少症(5種クラミジア感染、猫白血病)の予防

⑦ リスク

感染するとくしゃみや鼻水など風邪様の症状や激しい下痢を引き起こす可能性があり、最悪の場合死に至ります。白血病ウイルス感染ではリンパ腫の発生率が高くなることも知られています。

各疾患詳細(フィラリア、ノミ・ダニ)

4. フィラリア予防薬処方

① 対象

犬、猫

② 予防時期・間隔

通年(最低限4-11月)、1ヶ月に1回

③ 予防方法

錠剤・おやつタイプの経口薬(犬)、スポットタイプ(犬・猫)

④ 目的

フィラリア症の予防

⑤ リスク

フィラリア(寄生虫)が心臓に寄生することで、突然死を引き起こす可能性があります。

5. ノミ・ダニ駆除薬処方

① 対象

犬、猫

② 予防時期・間隔

通年、1ヶ月に1回

③ 予防方法

おやつタイプの経口薬(犬)、スポットタイプ(犬、猫) ※皮膚病につながる、顕微鏡でしか見えないサイズのダニには経口薬が有効で、単に「痒くなる」だけの大きめのダニにはスポットタイプが有効です。スポットタイプはホームセンター等で市販されているものとは異なり、専門医薬品となります。

④ 目的

体表に寄生するノミ・ダニの駆除

⑤ リスク

大量寄生では貧血を起こす可能性があります。また、ノミやダニが人と動物の間でウイルスや細菌を媒介し、病気を伝播する可能性があります。

各疾患詳細(避妊・去勢)

6. 避妊・去勢手術

① 対象

犬、猫

② 実施時期

生後5~6ヶ月齢での実施が多い ※初回発情前に手術することで腫瘍の発生率の低下などが報告されているため、この期間での実施を推奨しています。

③ 目的

病気の予防、発情行動の抑制や軽減、望まない妊娠の予防

④ 手術未実施のリスク

子宮や卵巣の病気(子宮蓄膿症、卵巣腫瘍)、乳腺腫瘍、精巣腫瘍、前立腺肥大などの罹患(中高齢で増加)、マーキングやスプレー行動による生活への支障、発情行動に伴う体力の消耗

⑤ 手術時の注意事項

子供が産めない、術後肥満傾向になる可能性、全身麻酔が必要

⑥ 手術前の検査

全身麻酔のリスクを下げ、手術をより安全に行うため、当院では術前検査として血液検査、胸部レントゲン検査、血液凝固系検査(必要に応じて心臓超音波による心疾患の探索)を実施しています。

⑦ 手術後の通院

雄は術後10日前後での傷口の確認、雌は術後2週間前後で抜糸が必要となります。

対応手術一覧ページも御覧ください
文責:獣医師 谷田