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皮膚病の良好な治療経過をたどっている1例 2014年9月

2014.10.10

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動物病院京都 獣医師の坂口 邦彦です。

最近はずいぶんと冷え込む日が続き、夜はさらに急に冷えたりもしていますね。
こういった季節目の変わり目は、調子を崩しやすいのでしっかり体調を観察してあげてくださいね。

さて、今回は現在皮膚を治療し、良好な結果をたどったチワワさんを紹介したいと思います。

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下の写真は初診時の様子です。首周りの皮膚は炎症がひどくなり、毛は抜け、皮膚はゴワゴワとした象皮様になっていました。背中や四肢(前足や後ろ足)にも脱毛や発赤が見られており、体からの分泌物で毛や体の皮膚は、かなり脂っぽくなっていました。

すぐにできる検査ではありますが、簡単に皮膚の表面からスライドガラスで、細菌やカビ、毛包にひそむ毛包虫などがいないかを顕微鏡で確認してみると、マラセチアというカビが検出されました。(右図の小さい雪だるまのような形のものすべて)

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本来であれば、首元には、黒い毛がふさふさと生えているはずですが、マラセチアというカビが悪さをして、毛根ごと毛が完全に脱毛し、象さんの皮の様な皮膚(象皮様といいいます)になってしまっています。また股などには、多くの発疹が認められ、痒そうな様子が観察されました。

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当院の基本的な方針は、皮膚病における「脱・ステロイド」なので

ステロイドを内服薬として用いない以下の治療を行いました。
① 当院サロン「ひまわり」にて、薬用シャンプーを用いた定期的な薬浴
② 痒み・赤みを抑えるスプレーの使用
③ ノミ・ダニ予防薬の投与
④ 内服薬(抗真菌剤)の処方

にて、治療を行いました。

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治療開始1週間目の写真です。

治療開始から1週間がたつ頃には効果が現れてきました。

ゴワゴワとした象皮様の質感は、やわらかげな様子になってきました。

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治療開始から3ヶ月目の写真です。

治療開始から3ヶ月たつと、

毛はしっかり生えてきて、皮膚もきれいになっています。

現在は内服薬などを用いず、定期的な薬浴のみできれいな皮膚の状態を保っています。

 

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もう1度、治療前と治療後の写真を比べてみましょう。

左が治療前の写真です。右が治療後の写真です。

治療後の写真が、別の子の首元ではないかと思うくらいの良化です。

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繰り返しになりますが、今回はステロイドなど強い治療薬を使用していません。必要なことは、正しい診断と治療と、それをやり遂げる努力です。

皮膚病は完治させるのが難しいこともありますが、治せない病気ではありません。すべての症例で、今回のようにうまく治療が進むというわけではありませが、適切な検査とそれに基づく診断、さらに適切な治療を最後までしっかりとやり遂げることで皮膚は良くなります。諦めてしまえばそこまでです。きれいな元の皮膚を取り戻すために、飼い主さんは諦めずに立ち向かってあげてほしいと思います。私達はその手助けをします。

当院では、基本的には皮膚病を治療していくにあたり「脱・ステロイド」宣言をしております。もちろん、必ずステロイドを使用しないというわけではないですが、今回の例の様に、皮膚病がかなり進行している子でも、ステロイドを使用せずにきれいに治ることも多いです。

皮膚病で悩まれている方や、ステロイドを使用せずに何とかできないかと考えられている方は、一度ご相談ください。

動物病院 京都

075-465-3330

皮膚科:院長 園田 祐三

    獣医師 坂口 邦彦

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