膿皮症の話 2020年7月

こんにちは。動物病院京都院長の坂口邦彦です 

気温もだいぶあたたかくなってきましたね。この時期になると、保護されたばかりの子猫さんのにゃあにゃあと鳴く可愛らしい声がよく診察室で響いています。 

 

さて、気温や湿度が高くなるにつれて、皮膚病の悪化もよく起こってきます。今日はこの時期に多くなってくる「膿皮症」の話をします。 

膿皮症とは、皮膚の細菌感染によっておこる皮膚病のことです。 

皮膚表面の毛穴から細菌が感染し、赤いブツブツや膿疱(膿が溜まった水たまり)ができてきて、それが破裂してフケや脱毛が発生します。 

下の写真のように輪っか状に皮膚が薄くめくれることがみられます。 

 

   

  

 

原因: 

ブドウ球菌の一種 Staphylococcus pseudintermediusの感染で起こります。 

この菌は正常な犬の皮膚の表面に普段から存在しています。 

 

治療: 

抗菌作用のあるシャンプー剤で洗います。 

シャンプーだけでいまいち直りが悪いときは、抗菌剤を使うこともあります。 

不用意に抗菌剤を使うと、耐性菌(抗菌剤が効かない細菌)が生まれてしまうため、細菌培養・感受性試験(どんな細菌がいて、どんな薬が効くかを調べる検査)を行って、適切な抗菌剤を選んでいきます。 

 

膿皮症は特殊な菌が感染する皮膚病というわけでなく、環境(高気温や高湿度)や皮膚のバリア機能の低下によって起きる病気です。 

ホルモンバランスの崩れやアレルギーが感染悪化の要因となることもあります。 

 

膿皮症はわんちゃんでよく起こる皮膚病です。なかなかよくならず、痒くてつらそうで困っている飼い主様がいらっしゃいましたら一度ご相談していただければと思います。 

 

動物病院京都 

院長 坂口邦彦