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【要注意】猫に与えてはいけない食べ物とは!?

2022.12.23

インタビュー

「ねこちゃんが食べてはいけないもの」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?

まず基本的に、動物は加工物を食べてはいけません。

また、生物であっても注意する必要があるものもいくつかあります。

今回はそれらについて一部ですが、ご説明いたします!

 

猫が食べてはいけないものとは

【猫が食べてはいけないものの代表】

  • ・ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクなど)
  • ・チョコレート
  • ・アボカド
  • ・キシリトール
  • ・貝類
  • ・ブドウ
  • ・キシリトール

 

ネギ類(ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク等)

ネギ類に含まれる「アリルブロビルジスルファイド」という成分が、血液中の赤血球を壊し、下記のような症状を引き起こします。

  • ・貧血
  • ・血尿
  • ・嘔吐下痢
  • ・黄疸

 

加熱してもこの成分は無くならないため、ネギ類を使ったハンバーグやシチューなどの料理にも気をつけましょう。

 

チョコレート

チョコレートに含まれる「テオブロミン」や「カフェイン」が中毒症状を引き起こします。

テオブロミンは中枢神経を刺激し、下記のような症状を引き起こします。

  • ・下痢
  • ・嘔吐
  • ・痙攣
  • ・運動失調

 

また、カフェインは下記のような症状を引き起こします。

  • ・動悸
  • ・興奮
  • ・不整脈
  • ・痙攣
  • ・ふらつき

 

これらの成分はカカオに含まれているため、カカオを原料とするココアも注意が必要です。

 

アボカド

アボカドに含まれる「ペルシン」という殺菌作用のある毒素を含む成分により、下記のような症状を引き起こします。

  • ・嘔吐、下痢
  • ・呼吸困難
  • ・痙攣

 

キシリトール

キシリトールを食べると低血糖になり、下記のような症状を引き起こします。

  • ・嘔吐
  • ・意識の低下
  • ・痙攣
  • ・肝障害

 

重度の低血糖になると、最悪死に至ることもあります。

 

貝類

アワビ・サザエなどには「ピロフェオホルバイドα」という有毒成分が含まれており、摂取すると血液中に取り込まれます。

そして、食べた後に日光に当たると「光線過敏症」という皮膚炎になることがあります。

「ねこが貝を食べると耳が落ちる」という言葉を聞いたことがないでしょうか?

ピロフェオホルバイドαは、食べたとしても直接的な害はありませんが、日光にあたることで紫外線と反応して活性化し、さまざまな炎症となって現れます。

全身を毛で覆われている猫は直接日光が届きにくいですが、耳などは毛が薄いので特に症状が出やすく、痒みや腫れなどの炎症となって現れます。

酷くなると、壊死することもあるので「耳が落ちる」という表現が広まったようです。

加熱しても毒性はなくならないので、アワビなどの貝類は食べさせないように気をつけて下さい!

 

生のイカ、タコ、エビ、カニ

イカなどに含まれる「チアミナーゼ」というビタミンB1を分解する酵素によって、ビタミンB1欠乏症になることがあります。

ビタミンB1欠乏症になると、下記のような症状を引き起こします。

  • ・嘔吐、下痢
  • ・食欲不振
  • ・痙攣
  • ・歩行障害や視覚障害などの神経障害

 

重度の場合、昏睡状態に陥り死に至ることもあります。

一部の淡水魚・海水魚にもチアミナーゼが含まれており、加熱すると機能を失うため、魚介類をあげる時は、火を通して少量づつあげるようにしましょう。

また、イカやタコなどは消化が悪く、嘔吐や下痢を引き起こすことがあるため、あまりあげない方が望ましいです。

 

ブドウを含むもの(レーズン等)

ねこちゃんがブドウを食べると、腎機能障害を引き起こし急性腎不全で死に至ることもあります。

ただ、ブドウのどの成分が中毒症状を引き起こしているのか解明されていないため、ブドウを元とするレーズンやぶどうジュースなども与えないようにしましょう。

特にレーズンは、ブドウの成分が濃縮されているため少量でも気をつけましょう。

 

初期の症状としては下記のようなものです。

  • ・嘔吐、下痢
  • ・食欲低下
  • ・元気が無くなる

 

重篤化すると、水をたくさん飲む・飲まなくなる、尿をしなくなるなどの症状が現れ、最悪死に至ることもあります。

 

アルコール

ねこちゃんは人とは違い、アルコールの成分を分解する酵素を持っていません。

そのためアルコールがそのまま体内に残り、たとえ少量であっても重篤な症状にまで陥り、最悪の場合死に至る可能性もあります。

  • ・下痢、嘔吐
  • ・酔う
  • ・意識障害
  • ・心肺機能の低下
  • ・昏睡状態

 

食べてはいけないものを食べてしまったら?

すぐに近くの動物病院に電話をして、病院からの指示を仰ぐようにしてください。

消化する前にすぐに吐かせることが得策ではありますが、自宅で無理に吐かせようとすると危険を伴いますので、行わないようにして下さい。

 

動物病院にお電話の際には、

  • ・動物の体重
  • ・何を食べたか
  • ・どれくらい食べたか
  • ・いつ食べたのか

 

上記をお伝えいただけるとスタッフとしては、処置までの時間が早くなりスムーズに対応することができ、助かります。

 

番外編

今回は食べ物を中心に紹介いたしましたが、食べ物以外にも、ねこちゃんで多いのがおもちゃなどの誤食です。

猫じゃらしの先の部分やネズミのおもちゃ・ビニールなど、遊んでいてそのまま飲み込んでしまうことがあります。

そのまま便から出てくることもありますが、腸に詰まる可能性もあります。

獣医師の判断によって、吐かせる処置や内視鏡・開腹手術を行うことがありますので、万が一飲み込んだ可能性がある場合は、早急に動物病院に連絡するようにしましょう。

誤食を防ぐために身の回りの整頓を心がけ、誤食を招く可能性のある物は、ねこちゃんの手の届かないところに置くようにして下さい。

洋服などの紐やほつれも誤食の原因になるので気をつけましょう。

また、ねこちゃんが遊ぶ時はできるだけ一緒に遊び、遊んでいないときにはおもちゃは閉まっておきましょう。

どれだけ気をつけていても、完全に誤食のリスクがなくなることはありません。もしかして今なにか食べちゃったかも、、、というときにはすぐに動物病院にご相談いただくようお願いします。


動物病院 京都について

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