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【高度医療機器のご紹介】CT検査について

2022.05.27

症例紹介

こんにちは、動物病院京都 獣医師の酒井です。

今回は高度医療機器の紹介ということで、CT検査についてご紹介します。

CT検査とは

CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略でX線を用いて体の輪切り画像を撮影してそれを3D画像に再構成する機器です。近年では医療技術の進歩により短時間で全身を撮影することができ、0.5㎜間隔で断層画像を撮影できるため、ごく小さい病変も見つけ出すことも可能です。また造影剤を使用することで、腫瘍などの病変部位が分かりやすくなったり、血管の走行を把握しやすくなります。

犬や猫は、人間と違い検査中なかなかじっとしていてくれないことが多いため、CT検査をする際は基本的に全身麻酔下で行います。検査中に動かないことで体の異常をより正確に評価することができるようになります。また重症例で麻酔のリスクが高い場合は無麻酔でのCT検査も可能です。

造影剤について

CT検査では、血管や臓器にコントラストをつけて画像を見やすくするために血管やリンパ管から造影剤を注入することがあります。例えば、腫瘍の中を走行する血管を見やすくすることで、どの部位に腫瘍がありどのくらい周りの臓器に入り込んでいるのかなど、より評価しやすくなります。

造影剤には比較的副作用の少ない非イオン系のヨード剤を使用します。

しかし、副作用として、ごく稀に吐き気やかゆみなどが認められることがあるため、CT検査中や検査後しばらくは体調の変化がないか注意が必要です。

 

造影前

 

造影後

 

どんなことがわかる?

CT検査は短時間で体の広い領域を詳しく評価でき、レントゲン検査や超音波検査では評価が難しい場所も見ることができます。

・胸部(肺、気管、気管支、心臓など)

・腹部(肝臓、すい臓、脾臓、腎臓、膀胱など)

・筋肉、骨、関節

・腫瘍などの出来物

・血管の走行

・結石(腎臓、尿管、膀胱、尿道)

・リンパ節の腫れ

 

CT検査で見つかる病気

門脈体循環シャント

門脈体循環シャントとは本来は肝臓に入っていく胃腸からの血液がシャント血管と呼ばれる異常な血管から肝臓を介さずに解毒を受けないまま全身の血流に流れて行ってしまう病気です。生まれつきである先天性のものと肝臓などの異常で後天的に見られるものがあります。

症状は、シャント血管の状態によりさまざまで、無症状のこともあれば尿結石や神経症状などが見られることもあります。

CT検査においては、シャント血管を造影によって確認します。無症状の場合は偶然見つかることも少なくありません。

 

左側腎静脈から頭側へ蛇行する血管

 

左胃静脈から頭側へ分岐する血管

 

尿路結石症

腎臓・尿管・膀胱・尿道に結石ができてしまう病気です。結石で傷ついてしまうことで痛みがみられたり、尿管や尿道に詰まってしまうことでおしっこが出なくなりすることで、腎不全になってしまうこともあります。

CT検査においては、尿管に詰まった結石の位置を確認することで、手術の方法を決定することに役立ちます。

 

尿管に詰まった結石

 

丸:尿管に詰まった結石 矢印:拡張した尿管

 

まとめ

近年のCT装置はより静かな音で短時間での撮影が可能なので、動物への負担もより軽いものになっています。

また、CT検査時は犬や猫が動いてしまわないように麻酔をかけて実施することがほとんどですが、提携先である京都動物医療センターでは無麻酔でのCT検査も行っています。

麻酔をかけるのが不安、体調が悪くて麻酔がかけられない場合は、無麻酔でのCT検査も実施できるので、ご相談いただければと思います。


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